毎回白熱するアメリカ大統領選挙ですが、アメリカは州ごとに分かれており、その選挙の仕組みは、日本とは少し違うようです。
そこで今回は、アメリカの大統領選挙の仕組みとは一体どのようなものなのか。
アメリカ大統領選挙の仕組みと、それに関連する「選挙人」について簡単にまとめてみました。
アメリカ大統領選挙の仕組みは?選挙人制度とは?簡単に紹介
それではさっそく、アメリカ大統領選挙の仕組みについて簡単に紹介したいと思います。
アメリカ大統領選挙は、4年に1度行われます。
有権者は、事前に登録した18歳以上のアメリカ国民で、州ごとに投票が行われ、有権者が、大統領にふさわしいと思う人に投票をします。そして、州ごとに勝者が決まります。
ですが、「州の勝利数が多いほうが勝利する」というわけではありません。
各州には、人口などに応じて割り当てられた「選挙人」がおり、州の勝者はその州の選挙人を獲得(総取り)するかたちになっています。
最終的には、獲得した選挙人の数が、選挙人総数(538人)の過半数(270人)に達した候補者が勝者となります。
ということで、州の勝利数が多いにもかかわらず、負けてしまうことがあるのはこのためです。選挙人が多い州で勝利するというのが、勝利への大きなポイントになります。
なお、この時点で事実上は、次期大統領が決まるわけですが、流れとしては、12月に選挙人が改めて「大統領選挙人投票」をし、翌年1月の開票によって次期大統領が正式に決定となります。そしてその後、新たな大統領が就任となります。
この、「国民」が「選挙人」を選び、その「選挙人」が「大統領」を選ぶという2段階の流れ(制度)のことを、「選挙人制度」または「間接選挙制」と呼びます。
◎ちなみに、2020年の日程はこのようになっています。
・アメリカ大統領選挙投票日:2020年11月3日(火)
・選挙人投票日:2020年12月14日(月)
・選挙人投票の結果開票日:2021年1月6日(水)
・新大統領就任:2021年1月20日(水)
※アメリカ時間です。(日本との時差は14~17時間)
■参考:NHKおうちで学ぼう!
アメリカ大統領選挙の「選挙人」とは?
アメリカ大統領選挙において重要な「選挙人」ですが、「選挙人」とは、各州での一般投票(大統領選挙)の結果に従い、「大統領選挙人投票」で大統領候補者に投票する人のことです。
「選挙人」は、各州で決められた方法により、州議会などによって決められます。
選挙人は、上下両院の議員や、政府から報酬を得ている公職の人は不可とのことで、
通常は、事前に州大会などで指名されるそうです。
ということで、選挙人自体は、国民が決めるわけではなく、大統領候補を出した政党が、一般投票(大統領選挙)前に、各州に割り当てられた選挙人の数に従って選挙人を決めます。
大統領選挙の流れについては、先ほどの「選挙人制度」でも述べたとおり、有権者は「大統領・副大統領候補のペア」が記されたものにチェックを入れ、政党を選択します。
そしてその後、州で勝利した政党の選挙人が、その州の有権者の意向に従って「大統領選挙人投票」で改めて候補者に投票するかたちになります。
ただ、基本的には選挙人は、選挙人として選ばれた自分の州の有権者が選んだ候補者に投票するのですが、1948年以降、これまでに16人が、自分の州の有権者が選んだ候補者以外の候補者に投票したとのことです。
そのため、必ずしも一般投票の結果のまま選挙人が投票するとはかぎらないようです。
ちなみに、選挙人の投票日は「12月の第2水曜日の次の月曜日」と決まっているため、
2020年の選挙人投票日は、12月14日(月)となっています。
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